となりの席のおぎありさん-美容オタクなエンジニアのぼうけん-

美容オタクなエンジニアのぼうけん日記。新人としてこき使われているIT土方が美容やアートやその他いろいろ書きます。

19世紀の美容垢「皇后エリザベート」(驚異の美容オタク)

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美容垢は19世紀からあった。「オーストリア皇后エリザベート」

私は美容垢が好きすぎて以前こんなエントリを書いていました。

www.ogiari.com

最近私もだんだんと美容オタクレベルが上がっていますが、まだまだツイッターランドの美容姫たちのストイックさには追いつけていないです。

最初に美容垢たちを見たときはある連想をしました。

そう、それは19世紀末ハプスブルク家の皇后エリザベート

エリーザベト (オーストリア皇后) - Wikipedia

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ヨーロッパ1の美貌として名を馳していました。

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90年代にウィーンで彼女を主題とした人気ミュージカル『エリザベート』が製作され、日本の宝塚歌劇団をはじめとして世界中で現在も上演されています。そう、私も高校生の時にこのミュージカルから彼女のことを知り、そのミステリアスな生涯と絶世の美貌に魅入られて彼女の色々な伝記や研究書を読み漁りました。

なぜ私が美容垢を見てエリザベートを思い出したかって??

彼女は(病的なほどの)美容オタクだったからです。

エリザベートのヤバ目な美容法たち

・身長172cm、体重46キロ、ウエスト50センチ(コルセットで締めた状態ですが)をキープ

太ることに異常なくらい恐怖を感じていた彼女は20代でベジタリアンになり、宮殿に体操室を作り毎日大して食べもしないのに、器械体操を欠かさなかったのです。しかしこの身長でその体重は拒食症では。

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・1日8時間以上の競歩

散歩が好きだったのと、太りたくないために運動を欠かさない彼女は競歩並みのスピードで5〜8時間以上散歩をし続けました。お付きの女官の足が豆で血だらけになったという逸話も。しかもエリザベートは歩きながら語学の学習をするのが好きで、ハンガリー語やギリシア語の本を歩きながら音読していたそうな。完全に変な人にしか見えない。

・ウエストを細いままにするために酢酸に浸した布を腰に巻いて寝た

意味ねーーだろ!

・子牛の生肉をパックして寝た

意味ねーーだろ!

・背中がまっすぐなるように枕しないで寝た

首が痛くなるだろ!

・卵3個とオレンジ2つしか一日食べなかった

体に悪いだろ!!

とまあ他にも色々あるのですが、本を読むとこんな感じの美容法をしていたようです。


皇妃エリザベート:ハプスブルクの美神 (知の再発見双書)

・ヘアケアにもとても神経質に気を配っていたので、ブラシに抜け毛を見つけると髪結い師を引っ叩いたそうです。

かわいそうだろ!!

・しかも美しさの研究のため、世界中のオーストリア大使に命じて各国の美女の写真を送らせてコレクションしていたそうな。

韓国アイドルや中国人女優や石原さとみやまいやんの写真ツイートしまくってる美容垢みたいやな!!

なぜエリザベートはなぜそこまで美に固執しなければならなかったのか

結婚当時は美人ではあるが絶世とまでは言われていなかったエリザベート。

なぜ欧州中に名を轟かすほどに美しくならなければならなかったのか。

その理由は彼女のハプスブルク家での立場の危うさによるものでした。厳格な姑によって家庭は支配されており、自分の子供も姑に取り上げられる始末。自分も皇后として政治に参加したいと発言しても姑と夫には拒否をされる。ある時、「私が美しく装えば、姑の言いなりの夫も自分の言うことを聞くだろう、民衆も私の美しさに喝采を送る。美しさによって私の人気を確立させよう」と思い立ち、果てなき美容の道へと進みます。

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美貌もさることながら、その洗練されたファッションスタイルと、当時物珍しかった写真撮影の際での自分のスタイルを活かすポージングによって彼女の美しさは欧州全体で大評判となり(現在ならインスタグラマーになってたでしょうね)、オーストリアと微妙な関係であったハンガリーとイタリアへの外交政策においても、彼女の人気によって両国民の反オーストリア感情を抑えました。(ちなみにハンガリーではエリザベートは独立国家の礎となった人物として尊敬されています。)

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己の美貌の効力を知った彼女は誇らしいと思った反面、ある思いを抱いたのではないでしょうか。

「美しくない私には価値はない」

だからあんなにも強迫神経じみた美容法を行い続けたのではないでしょうか。

美貌の成れの果て

エリザベートは必死の美容法を行ったものの、老化には勝てず、晩年はシミやシワのある顔を扇で常に隠し続けました。特に若い頃に行った激しいダイエットや炎天下の中の散歩などの美容法が彼女のシミやシワの原因になったのでは?と言われています。

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息子の死によって打ちひしがれたエリザベートは晩年は常に喪服を纏っていました。最期は滞在中のジュネーブ湖で無政府主義者に刺され亡くなりました。

女は美しくなければ価値はないのか?

「美しくなければ価値はない」という価値観は、昔までは芸能人などの美貌を売りにする人たちが中心に感じていたものですが、最近では一般人にもその傾向が強くなっています。ちょっと前に流行った言葉だと美魔女とかありますね。ツイッターで整形や美容について話している女の子たちを見ていると「自分がブスなのがとても嫌」「もっともっと綺麗になりたい」という発言をよく目にします。私も綺麗になりたいなあとよく思うのでとても気持ちがわかります。

ここで気をつけないといけないのが、美しさと自分の価値はイコールではないと考えないといけないことです。何故ならば社会のなかでの「自分の価値」というのは他人からのものさしで勝手に決められてしまうことが多々あるからです。他人にブスだとかババアだとか言われても振り回されてはいけません。テキトーに意見言ってくる他人のために美しくなるだなんてなんだか虚しくないですか?

どうせ時間とお金をかけて美容をするのなら自分の気分がよくなるために、自分のためだけに楽しんで綺麗になりましょう。

そしていつか美しくなくなって老いていっても大丈夫です。

エリザベートはシワだらけの老婆となって死んだ後、100年たっても話題にのぼっていますから。何故なら彼女の人生の軌跡が美しいからです。